Room1
【 Yoko Sato solo exhibition 】
さとう陽子 “ むぼう日 ”
2025.4.11(Fri) - 4.26(Sat)
Close : 日・月・火曜 / Sun, Mon, Tue
12:00-19:00 最終日17:00まで / The last day until 17:00
*レセプションパーティーはございません。
" むぼう日 " oil, oil pastel, pencil on canvas 46×33 cm 2025
s+arts(スプラスアーツ)より、さとう陽子 個展「むぼう日」の開催をお知らせいたします。
さとう陽子は、絵画、写真、詩、パフォーマンス等の多様な表現活動を通して世界との向き合い方を問い続けている作家です。各ジャン ルの表現を合わせることはせずに、独立した自身の表現方法として成立させ、制作を続けています。その他、NPOの派遣で学校、高齢 者施設などで身体感覚から作品を制作するワークショップ等の経験もあり、精力的に自身の表現の場を広げています。s+artsでは、 視覚だけでなく、音、味、匂い、触感などの五感を使って制作することで、「いまここに生きている作品にしていく」と話すさとう陽子の 絵画表現としての新作展を発表いたします。
油彩、パステル、鉛筆、メディウム等を用いて制作するさとうは、作品の細部に気を使いながらも俯瞰するように、脱力した[穴]や[破れ] のような減算の要素を画面に入れることで、独自の時空間を表現することを追求しています。近年の彼女の作品は、より軽やかで繊細 に、自身の求める絵画を研ぎ澄まされた感覚を持って表現するようになってきたように見受けられます。
「私たちは無防備ではいられない日常を送っている。
押し寄せる情報。損得、勝敗に価値を置くコスパ、タイパの社会。
そして戦争、紛争、自然災害の世界。常に身構えなければならない。
無防備であることはもはや無謀なことなのだ。
皆疲れ切っている。 生きようとすることは創造的なことのはずなのに。
だから一回無謀に無防備になってみる。試しでもいいから。
それで一分一秒を生き延びられるかもしれないから。
それはきっと創造的なことだから。」--- さとう陽子
さとうの言葉には、いつも説得力を感じられます。そこには、彼女が日々考察し、自身がどのように世界と向き合うべきかという問いへ の強い想いがあるからなのでしょう。その言葉を踏まえ、改めてさとうの作品と向かい合ってみると、どのような想いでこの部分は描い ているのかな、と観る側も自然と様々な想いを巡らせるようになります。本展「むぼう日」では、繊細なタッチで描かれる部分と大胆に 絵の具をのせる部分が同じ絵画空間に広がる作品が多い印象を受けます。無防備になってみたのはここかな、と探すようにして見るう ちに、観る側は様々な解釈をするようになることでしょう。
さとうは、作品を通して自身の考えに引き寄せるのではなく、どのように人に託せるように出来るか、という観点で制作をしています。今 回も、はっきりと彼女の意見を述べながらも、鑑賞者はいつの間にか自身の見解によって作品に向き合うようになるのは、長年様々な 表現を追求してきたさとうの巧技と感性、そしてウィットを含める間を持って成される特有の仕掛けであるとも言えるでしょう。
今回、さとうの言う無防備になるとは、肩の力を抜いてみようという意味にも捉えられます。日々気を張って過ごす日常から、どのように 自らを解放することが出来るのか。これを機に、さとう陽子の新作展を是非ご高覧ください。
さとう 陽子 Yoko Sato
1958 東京生まれ
1981 日本大学芸術学部美術学科卒業
個展
2025, 23, 21, 20, 19 s+arts(東京)
2024 1010 ART GALLERY(神奈川)
GALLERY KTO原宿(東京)
2022, 20, 18, 16, 14, 12, 09, 07, 05, 01, 98, 96, 94, 93 ギャラリー檜(東京)
2019 ノハコ(東京)
2018~12, 10~08 Shonandai MY Gallery (東京)(‘17よりShonandai Galleryに改名)
2012, 10, 08 Galleryジ・アース(神奈川)
2011 gallery 21yo‐j(東京)
2011, 07 パーソナルギャラリー地中海(東京)
2009, 1997, 96 GalleryDEN.現代HEIGHTS(東京)
2008, 06, 04, 02, 00 湘南台画廊(神奈川)
2007, 1988, 87 ギャラリーQ(東京)
2003 トキ・アートスペース(東京)
2003, 1992,91,90,89,86 Gアートギャラリー(東京)
2000 かわさきIBM市民文化ギャラリー(神奈川)
1998 かねこ・あーとギャラリー(東京)
グループ展(抜粋)
2021 「瀧田亜子 & さとう陽子」ギャラリー古今(東京)
2018 「dialogue-絵画について」ギャラリー檜(東京)
2017 「Thoughts through Drawings‐POINT」Gallery 惺SATORU(東京)
2015 「dialogue‐Vol.Ⅲ さとう陽子×稲憲一郎」ギャラリー檜(東京)
「春韻展」Gallery 工房 親(東京)
2010 「カテゴリア〈視像のゆくえ〉展」ギャラリー檜(東京)
2008 「絵画にみるもの、絵画からみえてくるもの」
練馬区立美術館・ギャラリー檜(東京)
2007 「Art on Life 生きることの美術」room 2330(東京)
2004 「日本・チェコ国際交流展 VISION」Galerie Kritiku(チェコ)
2003 「第18回平行芸術展〈あざやかの構造〉」小原流会館(東京)
「セレクション 2003」かねこ・あーとギャラリー(東京)
2001 「塩竃‐ブルターニュ芸術交流プロジェクト」塩竃市(宮城)
2000 「平面の試み‐2人の場合」かねこ・あーとギャラリー(東京)
1999 「4人の仕事」かねこ・あーとギャラリー(東京)
1998 「さとう陽子×大塚泰子展」Gallery DEN(東京)
「インナータイド」Imagination Factory OTTO(神奈川)
1995 「distance」ギャラリー檜(東京)
1994 「ENGELUS NOVUS」Garerie Gottfried Hafeman(ドイツ)
1992 「立ち上がるかたち」お茶の水画廊、淡路町画廊(東京)
1988 「現代美術ストリート」横浜市民ギャラリー(神奈川)
アートフェア
2019 Affordable Art Fair Hong Kong(香港/Hong Kong)
2015 Young International Artists Paris(フランス/France)
2011 インド アートフェア(インド/India)
2010 ART OSAKA(大阪/Japan)
2008 ART Singapore 2008(シンガポール/Singapore)
アジアトップギャラリーホテルアートフェア(東京/Japan)
2007,06 KIAF(韓国/Korea)
その他
2013 短詩集「ペインとペイント」(自費出版)
2003 ホルべインスカラシップ奨学生/Holbein Scholarship