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【 s+arts christmas exhibition】
” s+arts christmas exhibition “ 杉山衿香 / フルフォード素馨 / 藤沢まゆ / 増田有美 / 山家麻以
2022.12.16(Fri) - 12.25(Sun) 会期中無休
12:00 - 19:00(最終日17:00まで)(The last day until 17:00)
*レセプションパーティーはございません。

左よりフルフォード素馨、杉山衿香、増田有美、山家麻以、藤沢まゆ

s+arts(スプラスアーツ)より、杉山衿香、フルフォード素馨、藤沢まゆ、増田有美、山家麻以による「s+arts christmas exhibition」の開催をご案内申し上げます。

杉山衿香は、水性木版画を主に、アクリル絵具や透明水彩、岩絵具を使ったドローイング、最近では銅版画にも挑戦し、自身の表現の幅を広げている作家です。自己の精神の内奥に潜む闇を取り出して、希望や笑い、可愛さ、明るさと結びつけ、創発を生むことで作品を制作しています。「私は見えないものを描くことを大事にしています」と話す彼女が本展にて挑戦するのは、見て見ぬ振りしているもの、見たくないから見えていないことにしているものなど、忘れ去られたように落っこちているモノ、人、コトを掬い上げるように描くこと。近年、「無敵の人」と称される人々の事件が頻発し、社会の船底で無視されてきた人間によって、社会の安定が覆されたり、ヒエラルキーがディスラプトされたりする時代になってきたと彼女は考えます。これまで無視してきた存在や感情を正視する必要があるのだという危機感から派生したモチーフを杉山独自の世界観によって表現される作品群にご期待ください。

フルフォード素馨は、テーマやコンセプト、モチーフ、描き方等は決めずに、油彩を軸に作品を制作しています。昨年は、若手アーティストの登竜門「Independent Tokyo」でグランプリを受賞し、現在自身の活動の場を精力的に広げている作家です。「人」 や 「わたしの家族」、「自身のアイデンティティ」を制作テーマとする期間を経て、現在は個人的な「経験」や「実感」を軸に、今の自分や、その時その時の作りたいイメージや感覚に正直であることを大切にして、出逢いのままに、さまざまなモチーフに取り組んでいます。自身の制作を「エンドレス自分探し」と話す彼女にとって、自分をいかに自由にしてあげるかが、制作を継続する上でとても重要なことなのです。日々変化している自身がアウトプットする絵や思考が変化しないのは不自然だし、不健康であると考える彼女の制作姿勢は、伸び伸びとして自由な印象を受けることでしょう。今回は、主に彼女が選んだ動物と植物の作品を展示いたします。

藤沢まゆは、筒描きや写し友禅など日本の染色における伝統工芸を用いて、淡い色調で布に絵を染め上げます。身の回りの小さな出来事を、植物や動物、自然を入り交えた空想の世界に入れ込み、独自の世界を作り上げ、それを現実世界と融合させて、作品毎の物語を添えて表現します。頭に浮かんだものをそのまま染めて絵を完成させるという藤沢は、出来上がった作品を見て「私はなぜこれを描いたのだろう」と自身に問いかけます。その問いの答えを考えていると、「つながり」「バランス」という言葉に行き着いたと話します。我々の生活を取り巻く環境は、様々なことが絡み合い複雑に見えるけれど、身の回りのものから自然界、世界の全てはとてもシンプルで、完璧なバランスで成り立っていると彼女は考えます。大小様々ではあるけれど、根底にあるものは共通していて、同じ成り立ちで出来ているという事を、作品を通じて伝えようとしているのです。自身が納得するまで繊細な線を描けるように改良された筒描きで、森羅万象、小さな事から大きな事まで一つ一つの繋がりを想い、丁寧に描きます。

増田有美は、主に色鉛筆とアクリル絵具を使って制作しています。日常生活を送る中でふと浮かんでくるインスピレーションを頼りに、色鉛筆の淡いタッチを少しずつ重ねながら、心に引っかかった様々なモチーフを組み合わせて描くことで、言葉では説明しにくい心の奥にある想いや、自身でも気がつかなかった感情と向き合い、自身の視点でこの世界の真理を表現しようと試みています。主に絵画のモチーフになりやすい植物や動物などの自然物と、あまり絵画的ではない身の回りの日用品などを組み合わせて描くことで、絵画空間という非日常の世界の中に現実のリアリティをほんのりと感じられるような増田の作品は、描かれるモチーフと時間をかけてじっくりと自身の心と対話をしながら少しずつ重ねられた淡い色鉛筆のタッチが絶妙に交わり、心の奥底に隠れる繊細な表情を捉えているかのようです。

山家麻以は、銅版画の技術をベースに様々な方法をミックスさせ独自の世界観で表現します。日常で起こる出来事に真っ直ぐに向き合い、自身や同世代が感じ、体験したことに対する感情の内面を表現しています。銅版画との出会いは子供の頃読んだ絵本だったという山家の作品はどれも、幼い少女が心踊るようなモチーフが散りばめられ、可愛らしいタッチで描かれています。また、作品内に現れる、曖昧な世界の冒険者である女の子とシンボル化された動物は、子供の頃からの物欲と思い出に対する執着の象徴をモチーフとしています。一見明るいながらもどこか影のある雰囲気が見られるのも、彼女の作品の魅力とも言えるでしょう。

それぞれの作家が、今の日常を過ごしていく中で感じた想い思いの考えを自身の作品で表現しています。5名の作家による今年最後の展示「s+arts christmas exhibition」を是非お楽しみください。本展の後、s+artsは年明けまで冬季休廊に入ります。


杉山 衿香 Erika Sugiyama
1994 静岡県生まれ
2016 多摩美術大学 絵画学科 版画専攻 卒業
2018 多摩美術大学 大学院美術研究領域 修士課程 修了

略歴
2022 グループ展「s+arts christmas exhibition」s+arts(東京)
日本版画協会展 / 東京都美術館(東京)
グループ展 / 養清堂画廊(東京)
2021 アワガミ国際ミニプリント展2021 審査員 小林敬生賞受賞
三人展 「ファンタジーランド」/ s+arts(東京)
2020 個展 / 川上澄生美術館(栃木)
グループ展 / 養清堂画廊(東京)
2019 グループ展「Sur and Smile」 / s+arts(東京)
個展 / 十一月画廊(東京)
第24 回 川上澄生美術館木版画大賞 大賞
2018 第6 回 東京国際ミニプリントトリエンナーレ 準大賞
二人展 「Roppongi α Art Week」/ Shonandai Gallery(東京)
2017 第10 回 飛騨高山国際現代木版画トリエンナーレ2017 国際ソロプチミスト賞
グループ展「版画交流展 vol.2」/ 画廊るたん(東京)
2014 グループ展「expected artists」/ Shonandai MY Gallery(東京)
2012  グループ展「Sagart vol.2」/ gallery ぷらっと(東京)


フルフォード素馨  Jasmine Fulford
1988 神奈川県生まれ
2009 武蔵野美術大学 油絵学科 油絵専攻入学
2011 版画専攻に転専攻
2013 同大学卒業後、イギリスに渡る
2017 UAL Central Saint Martins MA Fine Art 卒業

展示
2022 グループ展「s+arts christmas exhibition」s+arts(東京)
個展「接点」Kido Press(東京)
個展「Shapes In Bloom」RISE Gallery(東京)
2021 「Independent Tokyo」東京ポートシティ竹芝(東京)(グランプリ受賞)
2019 個展「Three Rooms of Attachment」Makii Masaru Fine Arts(東京)
2019 「アジアイラストレーションフェア」上海宝龍美術館(上海)
2018 「台北イラストレーションフェア」(台北)(Freedom Man賞)
個展「近くも遠くもない(あなた)」EFAG CSS(東京)


山家 麻以 Mai Yamaga
1985 神奈川県生まれ
2008 女子美術大学 芸術学部絵画学科洋画専攻版画コース 卒業
2010 女子美術大学大学院 美術研究科美術専攻版画研究領域 修了

個展
2018 Shonandai Gallery (東京)
2015 Shonandai MY Gallery (東京)
2014 Shonandai MY Gallery (東京)
2013 Shonandai MY Gallery (東京)

グループ展
2022 「s+arts christmas exhibition」s+arts(東京)
2021 三人展「ファンタジーランド」s+arts(東京)
2020 「阿佐ヶ谷アートストリート2020」杉並産業商工会館(東京)
2019 「s+arts christmas exhibition」s+arts(東京)
「新進女性作家4人展」阪急うめだ本店美術画廊 (大阪)
2018 「Memory of Journey」BANK BED GALLERY (東京)
2017 「Shonandai MY Gallery 開廊10周年記念展」 Shonandai Gallery (東京)
「Kaohsiung Art Fair 2017」(台湾)/ Shonandai Galleryより出品
「MY Prints」 Shonandai MY Gallery (東京)
2015 「Young Art Taipei 2015」(台湾)/ Shonandai Galleryより出品


藤沢 まゆ Mayu Fujisawa
1986 長野県生まれ
2007 女子美術大学短期大学部テキスタイルデザインコース卒業
2008 同大学専攻科卒業 卒業制作展優秀賞受賞

個展
2022 art space morgenrot( 東京)
2019 新宿伊勢丹本館F6 アート& フレーム
日本橋高島屋7F インテリアアートギャラリー
名古屋三越栄店 Za Gallery(名古屋)
2018 art space morgenrot(東京)
名古屋髙島屋9F インテリアアートギャラリー(名古屋)
2016 OUCHI Gallery(ブルックリン)
art space morgenrot(東京)     
2012 BANANA MOON(長野)
2011 Gallery b.TOKYO(東京)
2010 信州高遠美術館ギャラリー(長野)

グループ展
2022 s+arts christmas exhibition / s+arts(東京)
ときめく線、ときめく色/新宿伊勢丹本館F6 アート& フレーム(東京)
Re-SHINBISM1 そして未来へ/ギャラリー82( 長野)
2021 Ture colors / 新宿伊勢丹本館F6 アート& フレーム(東京)
2020 s+arts summer exhibition / s+arts(東京)
2019 LUMINE ART FAIR / LUMINE 0(東京)s+artsから出展
ワンピースクラブ展vol.12 / 3331Art Chiyoda(東京)
rooms39 / 五反田TOC(東京)/ s+arts から出展
iiiii 1st Exhibition in New York / ONE ART SPACE (NYC)
素材と内面 / s+arts (東京)
JOSHIBISION2018 / 東京都美術館
ONE ART TAIPEI 2019(台北)/ s+artsから出展
2018 染色家3人展 / 新宿伊勢丹本館5Fアート& フレーム(東京)
Memory of Journey / Bank Bed Gallery (Guest House 田家内)(東京)
Mellow in May / Shonandai Gallery(東京)
現代染色の世界 / 信州高遠美術館(長野)
シンビズム / 諏訪市美術館(長野)
2017 GUEST HOUSE DENCHIアートプロジェクト / GUEST HOUSE 田家(東京)
Summer Group Show II / ONISHI GALLERY(ニューヨーク)
染めの3人展 / art space morgenrot(東京)
2016 英国ウィーク/ 新宿伊勢丹本館5F(東京)
染めの世界とくらしのデザイン / 大阪阪急うめだ百貨店(東京)
JCAT SHOWCASE 4 / OUCHI GALLERY(ブルックリン)
2015 plus ultra the art fair 2015 / 青山スパイラル(東京)
第4回テキスタイルミニアチュール展 / Gallery5610 (東京)、金沢21世紀美術館(石川)
高遠エフェクト( 企画、展示、ワークショップ、お経でライブペイント開催) / 信州高遠美術館企画展(長野)
日本新鋭アーティスト最前線展 / Contemporary Asian Art Gallery Sydney (シドニー)
2014 代官山猿楽祭参加 / ART FRONT GALLERY(東京)
ダンス公演「WEAVE」GingerRope× 藤沢まゆ     
2013 第3回テキスタイルミニアチュール展 / Gallery5610(東京)、伊丹市立工芸センター(兵庫)
2011 Artist Apartment in kawaii art town / 伊勢丹立川店(東京)
2010 第1回テキスタイルミニアチュール展 / ルーフギャラリー玉川高島屋(東京)

パブリックコレクション
有料老人ホーム サンリベラル道後
( 株) チャーム・ケア・コーポレーション
( チャームプレミア柿の木坂、チャームスイート東逗子、チャームプレミア鎌倉山、チャームスイート高円寺)

コミッションワーク
2022 パッケージデザイン、ロゴデザイン/犬山オーガニックビレッジ、愛知県犬山市
2021 映画「ペルセポネーの泪」イラスト担当
2020 パッケージデザイン、ロゴデザイン/木曽川商店、愛知県犬山市
包装紙デザイン・手提げ袋イラスト提供/東京吉兆
2018 挿絵 / PHPスペシャル1月増刊号
2017 アートワーク / 歌手ZYUN. 氏のDVD ボックス
装画 / 人生が変わるホ・オポノポノの教え」
2016 アートワーク / 歌手ZYUN. 氏のMusic Video、CD ジャケット
2015 アートワーク / ルミネ新宿1、1F-5Fエレベーター (3/12-6/30)
メインビジュアル/ ルミネ横浜「FUN! NIPPON FESTIVAL」(8/3-/29)
2014 雑誌NYLON japan / kaela’ s Gallery にて木村カエラ氏とコラボ、掲載
12 月に木村カエラアートブック「Session」が発売、掲載
2009 装画 /「ホ・オポノポノの教え」


増田 有美 Yumi Masuda
1983 福島県生まれ
2008 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2010 東京芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了

個展
2018 「増田有美 展 ‒Hide and Seek‒」Shonandai Gallery(東京)
2017 「増田有美 展」Shonandai Gallery(東京)
2016 「増田有美 展 ‒Looking for a stranger‒」Shonandai MY Gallery(東京)
2015 「増田有美 展 ‒ I'll find you ‒ 」Shonandai MY Gallery(東京)
「増田有美 展 ‒ 瞬間的日記 ‒ 」Art Project Gallery(香港)
2013 「増田有美 展」Shonandai MY Gallery(東京)
2012 「増田有美 展 ‒ Inner Garden ‒ 」Shonandai MY Gallery(東京)
2011 「増田有美 展」Shonandai MY Gallery(東京)

グループ展
2022 「s+arts christmas exhibition」s+arts(東京)
2021 「s+arts christmas exhibition」s+arts(東京)
2017 「Shonandai MY Gallery 10th Anniversary」Shonandai Gallery(東京)
2014 「MY duo 2014」Shonandai MY Gallery(東京)
「藝大Am+ いわき 期間限定アリオス現代美術館!」いわき芸術文化交流館アリオス(福島)
「MUSIC ILLUSTRATION AWARDS 2014」KATA(東京)
2011 「現代美術期待の新星5人展 vol.3」松山三越(愛媛)
「SHINSEIDO SPROUTS vol.2-Nippon-」新生堂(東京) 
2010 「MY Harmonious Exhibit 2010」Shonandai MY Gallery(東京)
「現代美術期待の新星5人展 vol.2」松山三越(愛媛)
「平成21 年度 東京藝術大学 卒業・修了作品展」東京藝術大学絵画棟(東京)
2008 「平成19 年度 東京藝術大学 卒業・修了作品展」東京都美術館(東京)

アートフェア
2017 「Affordable Art Fair Brussels」 ( ベルギー・ブリュッセル)
2016 「Young Art Taipei 2016」(台北)
2014 「Art Apart Fair 2014」(シンガポール)
2011 「KIAF/11 Korea International Art Fair」(韓国・ソウル)
2010 「ART Singapore 2010」( シンガポール)