Room1
【 Shin Iguchi solo exhibition 】
井口 信 “ 翔る “
2024.10.25(Fri) - 11.9(Sat)
Close : 日・月・火曜 / Sun, Mon, Tue
12:00-19:00 最終日17:00まで / The last day until 17:00
*レセプションパーティーはございません。

‘ 翔(かける) ‘ 麻紙に岩絵の具、水干絵の具、銀箔、金箔  162×130.3cm 2024

s+arts(スプラスアーツ)より、井口信 個展「翔る」の開催をお知らせいたします。

和紙に岩絵の具や箔などを用い、伝統的な日本画の技法で独自の世界を創り出す井口信は、日々の生活の中で感じた自然の美しさや畏怖、生命の輝きを動物の形等を組み合わせることで表現しています。年齢や性別、国境など、様々な垣根を越えた人間の根底にある美意識に働きかけるような作品を描くことを目指しています。

井口の作品に描かれる動物や樹々はいつも、穏やかに凛とした佇まいで画面に現れ、まるで何かを守っているかのような神秘的な印象を受けます。広大な自然が持っている命のエネルギーが躍動感溢れる力強いタッチで描かれることもあれば、モチーフとなる動物にまつわる情景が、心落ち着く優しい趣で描かれることもあります。命のエネルギーや神秘性をテーマに、力強さと儚さを兼ね備えながらも、繊細なタッチで描かれる井口の作品は、日本画特有の物質感、そして彼自身の技術と感性が混じり合いながら、彼の追求する情景が美しく表現されています。

「メリーゴーランドは子供にとって非常に魅力的な乗り物である。我が子も遊園地に行くと必ずメリーゴーランドに乗りたがる。
メリーゴーランドは子供たちに夢を見させる乗り物であるが、その煌びやかな装飾性、少し古びた木馬の老木のような温もり、同じ所を周回する動き、あっという間に終わってしまう時間は私にとっては美しさと儚さを感じさせる。
大作の「翔」は、描くにあたり夢や木馬、翔るというイメージから着想を得て、
これまでの制作スタイルでもある動物と植物が融合した表現に重ねながら新たな表現を試みた。
また、これまで駆け抜けてきた画業を振り返り、我武者羅にもがきながらも木馬のようにその場から一歩も動けていない気さえする。
そんな葛藤も作品に重ねて表している。
回転木馬のようにその場所で朽ち果てようと、時に面倒臭く辛いことでもあるとしても、
私にとって絵を描くことは、自分らしくいるために必要不可欠な行為であると改めて実感した。 」--- 井口信

本展「翔(かけ)る」では、近年描かれている作風に比べ、繊細ながらもより力強い印象を受ける作品が多く見受けられます。細部にまで様々な拘りを含ませて巧みに描かれる井口の作品からは、自身の制作へ向ける強い意志が垣間見られるようにも感じます。今回は、動物以外に爬虫類も多くみられ、井口が制作を始めた頃を彷彿とさせることでしょう。また、大きな特色の一つとも言える、描く対象となる動物に草花等の植物を施す表現の他、人物と動物や人工物が融合したようなモチーフ等も現れ、より表現の幅を広げたといえる作品を発表いたします。これを機に、自身にとっての制作の重要性について再認識し、「夢」や「翔」を意識して描かれた井口信の新作群を是非ご高覧ください。


井口 信 Shin Iguchi
1989 神奈川県生まれ
2013 多摩美術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業
2015 多摩美術大学博士前期課程美術研究科絵画専攻日本画研究領域を首席で修了

個展
2024 「翔る」/ s+arts(六本木)
2023 「綯うように」/ s+arts(六本木)
2022 「命巡る」/ s+arts(六本木)
2021 「命あふれる」/ s+arts(六本木)
2020 「命の唄」/ s+arts(六本木)
2019 「Seed of the world」 / s+arts(六本木)
2018 「BREATH」/ Shonandai Gallery (六本木)
2017 「LIFE」/ Shonandai Gallery (六本木)
2016 「神木の森」/ Shonandai MY Gallery (六本木)
2015 修了制作展 「utopia」/ GALLERY ART POINT (東京)
2014 井口信展 / Shonandai MY Gallery (六本木)
2012 「SHIN IGUCHI EXHIBITION ~記憶の星たち~」/ アートギャラリー石(銀座)


グループ展
2024 かさぎ画廊企画「Beyond JAPAN」/ ART ROUTE GALLERY (インド・グルガオン)
2023 かさぎ画廊50周年記念展 / 鎌倉パークホテル(鎌倉)
2022   かさぎ画廊企画「古都鎌倉に集いし絵師の筆比べ展」/ 鎌倉パークホテル(鎌倉)
      「花信風 Artist Group -風-Epilogue」/ 高島屋日本橋店・京都店・横浜店
2020 「Spring is around the corner Ⅱ展 〜春が来たよ!〜」 / 京王プラザホテル(新宿)
2019 「第6回未来展」/ 日動画廊(銀座)
2017 「米ちゃんありがとう 米谷清和先生の多摩美術大学勤続45年を教え子たちが祝う」/ 多摩美術大学美術館・アートスペース羅針盤(京橋)
      「第四回飛の会」/ 銀座井上画廊 (銀座)
2016   かさぎ画廊ニューヨーク凱旋企画「マンハッタンで輝いたアーティスト展」 / かさぎ画廊 (鎌倉)・松鶴園 (愛知県)
      かさぎ画廊企画「NEXT JAPAN」/ The Nippon Gallery (ニューヨーク)
      「第三回飛の会」/ 銀座井上画廊 (銀座)
      「倶楽部山猫絵画展」/ 山猫軒 (埼玉)
      「第4回Artist Group-風-小品展 花信風」/ 高島屋日本橋店・京都店・大阪店
2015    「MY duo 2015」/ Shonandai MY Gallery (六本木)
      「第二回次世代アーティスト展」/ かさぎ画廊 (鎌倉)
      「第二回飛の会」/ 銀座井上画廊・KAMIYA ART(東京)
      「平成26年度 第38回東京五美術大学連合卒業・修了制作展」/ 国立新美術館(六本木)
2014    「第二回チャリティー展〜Art for people〜」/ 純画廊(銀座)
      「A GROUP SHOW OF JAPANESE ARTSTS IN COLLABORATION WITH STUDIO ART & GALLERY KASAGI」(インド) /主催 かさぎ画廊
      「第5回 -こめつぶつぶより- 展」/ 山猫軒(埼玉)
      「碧い石見の芸術祭20《全国美術大学奨学日本画展2014》」 (島根)
      「Octet 2014多摩美術大学大学院日本画領域2年生展」/ 佐藤美術館 (東京)
      「現代鳥獣戯画展」/ かさぎ画廊(鎌倉)
      「第一回カナソウトリエンナーレ」/ 横浜市民ギャラリーあざみ野(横浜)
      「 “ポートフォリオ”ってなんだ?展」/ デッサン|dessin (東京)
      「雪舟国際美術協会日本画選抜特別展」/ 東京都美術館 (東京)
2013    「第一回チャリティー展~Art for people~」/ 純画廊(東京)
      「Expected Artists 2013」/ Shonandai MY Gallery(六本木)
      「第4回 “こめつぶつぶより” 展」/ 山猫軒(埼玉)
      「第1回次世代アーティストイレブン展」/ かさぎ画廊(鎌倉)
      「Polaris展」/ 銀座スルガ台画廊(銀座)
      「平成24年度 第36回東京五美術大学連合卒業・修了制作展」/ 国立新美術館 (六本木)
      「多摩美術大学日本画卒業制作展」/ 東京銀座画廊(銀座)
      「SWITCH ART 展」/ アートギャラリー石 (銀座)
2010    「有頂展!」/ CCAAアートプラザ ランプ坂ギャラリー (東京)


アートフェア
2024   KOBE ART MARCHE 2024(神戸)/ s+arts
2019   ONE ART TAIPEI (台北) / s+arts
2017   ART KAOHSIUNG (高雄)/ Shonandai Gallery
      Young Art Taipei (台北)/ Shonandai Gallery
2015   Young Art Taipei (台北)/ Shonandai Gallery


受賞歴等
2024   明日をひらく絵画 第42回 上野の森美術館大賞展 入選(一次賞候補)
2023   第10回郷さくら美術館桜花賞展 出品
2018   第54回神奈川県美術展 入選
2015   第51回神奈川県美術展 入選
      Artist Group-風- 第4回大作公募展 入選  (東京都美術館・砺波美術館)
2014   第50回神奈川県美術展 入選
2013   第49回神奈川県美術展 入選
2012   第12回福知山市 佐藤太清賞公募美術展 入選
      第48回神奈川県美術展 入選
2011   第47回神奈川県美術展 入選
2010   第46回神奈川県美術展 入選