Room 1【 Kei Suzuki solo exhibition 】
鈴木圭 “ knife ”
2023.4.21(Fri) - 5.13(Sat)
Close : 日・月・火曜及び5.3(水)-5.6(土) / Sun, Mon, Tue & 5.3(Wed) - 5.6(Sat)
12:00-19:00 最終日17:00まで / The last day until 17:00
*レセプションパーティーはございません。
s+arts(スプラスアーツ)より、鈴木圭 個展「knife」の開催をお知らせいたします。
女性の抑圧と解放を表現している鈴木圭は、展示毎に独自の物語を作り、その中で繰り広げられる場面を作品に描きます。油絵に胡粉を混ぜることにより、時(歴史)が刻まれた壁画のような描写が特徴的な鈴木の作品は、暦の設定から登場人物の性格や背景等、細かい部分にまでこだわりが散りばめられ、様々な角度から現代社会に対する問題提起を内包しています。
本展「knife」では、男女二元論に基づくロマンティック・ラブ・イデオロギーへの抵抗を試みました。架空の島を舞台に、当たり前とされていることに対して違和感を感じている人々の葛藤や悩み等を含め、様々なシーンが作品に描かれます。
「romantic islandでは“ボーイ” あるいは “ガール” というラベルが与えられる
ラベルには自動的に調整された真実が印字され、真実は幸福を示している
幸福、家族、幸福、出産、愛、幸福
それは幸福 疑う余地もない
knifeをみせよ snapすることが正しくなれる唯一 言葉を持たない私の居場所について」--- 鈴木圭
ここで鈴木の言うsnap(スナップ)とは、俗に言う「キレる」という意を表しています。小さい枝に力がかかっている時に音はしないけれど、折れる瞬間に音が聞こえることから、このように表すことがあります。そして、圧力の大きさによって枝が折れやすくなるように、人も耐えなければならない力が大きいとスナップしやすくなると考えます。当たり前のように定義付けられた幸福論を前に違和感を覚える人達がいます。違うと思っていても、それを公言出来ない社会の中で、自身の意思に反して耐えざるを得ない状況があるのです。そのような状況に対して募っていく怒りを体現するknifeを心に秘めた者たちが同盟を組み、共に戦おうとすることで正しくあることに繋がろうとしているのです。(参考文献:著 サラ・アーメッド 「フェミニスト・キルジョイ」)
現代の日本では、未だ一般思想とされている男女二元論やロマンティック・ラブ・イデオロギーですが、その状況は少しずつ変化していると言えるでしょう。社会の当たり前をただ受け入れるのではなく、自身の価値観で判断し、行動しようとする人々が増えているようにも感じられます。今までの当たり前にはなかった新しい価値観を、現代社会は受け入れなければならない時期へと入っているのではないでしょうか。今回の作品からは、そのような社会の変化を切に願う鈴木の想いが詰まっているように見受けられます。これを機に、鈴木圭の新作展を是非ご高覧ください。
鈴木 圭 Kei Suzuki
1983 東京生まれ
2012 多摩美術大学造形表現学部造形学科卒業
個展
2023 「knife」s+arts (東京)
2022 「雨の日に見る夢」 K.Itoya(東京)
「hi there」s+arts (東京)
2021 「共鳴するわたしたちの物語」 s+arts (東京)
2020 「港についての物語」 ASAGI ARTS(東京)
「透明なわたしたちの物語」 s+arts (東京)
2019 「A tale of Nyeaf」 s+arts(東京)
「A tale of Mrs Rui」 K.Itoya(東京)
2018 「The Rose Garden Apartment」 ASAGI ARTS(東京)
「A tale of Sayoko」 Shonandai Gallery(東京)
2017 「A tale of Laurel the phantom thief」 K.Itoya(東京)
「Tale of Papati」 Shonandai MY Gallery(東京)
2016 「Circus」 Kei Suzuki Shonandai MY Gallery(東京)
グループ展
2018 「束見本は夢をみる?」 PEPER VOICE TOKYO(東京)
2017 「Shounandai MY Gallery 開廊10周年記念展」Shonandai Gallery(東京)
「美しい言葉展」Gallery House MAYA(東京)
「第23回街かど美術館」大田原市街かど美術館(栃木)
「FAN!」 ASAGI ARTS GALLERY(東京)
「装画を描くコンペティションvol.16」 Gallery House MAYA(東京)
2016 「世界の何処かで」 REIJINSHA GALLARY(東京)
2015 「夜間実験」アキバタマビ21(東京)
「真夏の美の夢」耀画廊(東京)
「MY Way」 Shonandai MY Gallery(東京)
「ザ・チョイス展」 6次元(東京)
「next」 REIJINSHA GALLARY(東京)
2014 「GENOMICA3」 東邦アート(東京)
「New Year Selection」 Gallery Art Point(東京)
2013 「BIG WORKS,BIG WORLD Vol.1」 REIJINSHA GALLARY(東京)
2012 「Prologue VIII」 Gallery Art Point(東京)
「MY Harmonious Exhibit 2012」 Shonandai MY Gallery(東京)
2011 「千代田芸術祭 3331 アンデパンダン」 3331 Arts Chiyoda(東京)
「GENOMICA」 東邦アート(東京)
アートフェア
2022 Affordable Art Fair Singapore (F1 Pit Building / シンガポール) / s+artsより出品
2019 ART TAIPEI (Taipei World Trade Center/台北)/ s+artsより出品
2018 Art Formosa (eslite hotel/台北) / Shonandai Galleryより出品
2017 ART KAOSIUNG 2017(ART CENTER/台湾高雄) / Shonandai Galleryより出品
Young Art Taipei 2017(Sheraton Grande Taipei /台北) / Shonandai Galleryより出品
受賞歴
2016 装画を描くコンペティションvol.16
準グランプリ 第14回 TIS公募 入選
第33回 ザ・チョイス 大賞
第11回 タグボートアワード 入選
ワンダーシード2016 入選
2015 ザ・チョイス いとう瞳さん審査 入選
2012 シェル美術賞2012 入選
多摩美術大学造形表現学部造形学科 卒業制作展優秀賞
2011 シェル美術賞2011 入選