【Yoko Sato solo exhibition】
さとう陽子 “ 愛でる “
2020.10.2(Fri) - 10.11(Sun) 会期中無休
12:00 - 19:00(最終日17:00まで)(The last day until 17:00)
*レセプションパーティーはございません。
*今後も急遽展示日程の変更等がある場合がございます。ホームページやSNSをご確認の上、ご来廊下さいますようお願い申し上げます。
s+arts (スプラスアーツ)より、さとう陽子 個展「愛でる」の開催をお知らせいたします。
さとう陽子は、絵画、写真、詩、パフォーマンス等の多様な表現活動を通して世界との向き合い方を問い続けている作家です。各ジャ ンルの表現を合わせることはせずに、独立した自身の表現方法として成立させ、制作を続けています。その他、学校や高齢者施設などで身体感覚から作品をつくるワークショップ等も行い、精力的に自身の表現の場を広げています。本展では、視覚だけでなく、音、味、 匂い、触感などの感覚も使って絵を描くことで、「いまここに生きている画面になるようにする」と話すさとうの絵画表現としての新作 展を発表いたします。
これまでさとうは、油彩、パステル、鉛筆、メディウム等を加え、その時の想いを幾度もキャンバスに重ねることで形を現し、画面を埋 めていくように、主に厚塗りの強弱をつける方法で作品表現を続けてきました。昨年からは、細部に気を使いながらも俯瞰するように、 脱力した[穴]や[破れ]のような減算の要素を画面に入れることで、今までの制作方法から派生した形で独自の時空間を表現することに 挑戦しています。
本展タイトル「愛でる」とは、日本人独特の美意識とも言える、奥の深い言葉です。こしらえとしての生け花や掛け軸、のちに民画や民 藝と呼ばれるようになる品々や他調度品等、人々はそれらを親(ちか)しく感じ素朴に愛でてきました。西洋文化圏の歴史の中で組み立 てられ論理的に位置づけられてきた美術という概念が入ってくる以前から、日本人の美意識は生活の中に根付いていたのです。しかしながら、現在私たちは美術の概念と美意識とをごちゃ混ぜにしたまま作品を作り鑑賞し続けている、とさとうは語ります。そこには、 美意識だけでは西洋美術のように生きていく(実存)の問題に対応できないという考え方が含まれているからだとも見受けられますが、 もともと自分たちの持つ美意識を相対的に位置づけることが出来ていないためなのではないか、とさとうは考えるのです。
「私は日常の中で愛でられる作品をつくる。 そしてその作品が生きていくことに静かに力を添えるものになる仕事をしたい。」
そう語るさとう陽子の言葉からは、日本人が古くより培ってきた美意識に響くような人々に親しいものになるように、という彼女の作 品への願いが込められているようにも感じられます。理屈ではななく、自身の様々な感覚に重きを置くことで成されるさとうの作品が 求める「愛でる」を考える時、鑑賞者も自身の美意識を再確認する機会にもなり得るのではないでしょうか。これを機に、本新作展を 是非ご高覧くださいますようお願い申し上げます。
さとう陽子 Yoko Sato
1958 東京生まれ
1981 日本大学芸術学部美術学科卒業
個展
2020 s+arts(東京)
2020,18, 16, 14, 12, 09, 07, 05, 01, 98, 96, 94, 93 ギャラリー檜(東京)
2019 s+arts(東京)
ノハコ(東京)
2018~12, 10~08 Shonandai MY Gallery (東京)(‘17よりShonandai Galleryに改名)
2012, 10, 08 Galleryジ・アース(神奈川)
2011 gallery 21yo-j(東京)
2011, 07 パーソナルギャラリー地中海(東京)
2009, 1997, 96 GalleryDEN.現代HEIGHTS(東京)
2008, 06, 04, 02, 00 湘南台画廊(神奈川)
2007, 1988, 87 ギャラリーQ(東京)
2003 トキ・アートスペース(東京)
2003, 1992,91,90,89,86 Gアートギャラリー(東京)
2000 かわさきIBM市民文化ギャラリー(神奈川)
1998 かねこ・あーとギャラリー(東京)
グループ展(抜粋)
2018 「dialogue-絵画について」ギャラリー檜(東京)
2017 「Thoughts through Drawings-POINT」Gallery 惺SATORU(東京)
2015 「dialogue-Vol.Ⅲ さとう陽子×稲憲一郎」ギャラリー檜(東京)
「春韻展」Gallery 工房 親(東京)
2010 「カテゴリア〈視像のゆくえ〉展」ギャラリー檜(東京)
2008 「絵画にみるもの、絵画からみえてくるもの」
練馬区立美術館・ギャラリー檜(東京)
2007 「Art on Life 生きることの美術」room 2330(東京)
2004 「日本・チェコ国際交流展 VISION」Galerie Kritiku(チェコ)
2003 「第18回平行芸術展〈あざやかの構造〉」小原流会館(東京)
「セレクション 2003」かねこ・あーとギャラリー(東京)
2001 「塩竃-ブルターニュ芸術交流プロジェクト」塩竃市(宮城)
2000 「平面の試み-2人の場合」かねこ・あーとギャラリー(東京)
1999 「4人の仕事」かねこ・あーとギャラリー(東京)
1998 「さとう陽子×大塚泰子展」Gallery DEN(東京)
「インナータイド」Imagination Factory OTTO(神奈川)
1995 「distance」ギャラリー檜(東京)
1994 「ENGELUS NOVUS」Garerie Gottfried Hafeman(ドイツ)
1992 「立ち上がるかたち」お茶の水画廊、淡路町画廊(東京)
1988 「現代美術ストリート」横浜市民ギャラリー(神奈川)
アートフェア
2019 Affordable Art Fair Hong Kong(香港/Hong Kong)
2015 Young International Artists Paris(フランス/France)
2011 インド アートフェア(インド/India)
2010 ART OSAKA(大阪/Japan)
2008 ART Singapore 2008(シンガポール/Singapore)
アジアトップギャラリーホテルアートフェア(東京/Japan)
2007,06 KIAF(韓国/Korea)
その他
2013 短詩集「ペインとペイント」(自費出版)
2003 ホルべインスカラシップ奨学生/Holbein Scholarship