s+arts Room 1 【Yoko Sato solo exhibition

さとう陽子 "すきをすく“

2019.5.3(Fri) - 5.12(Sun) 会期中無休
12:00 - 19:00(最終日17:00まで)(The last day until 17:00)
Reception:2019.5.3(Fri) 18:00〜20:00

‘ すきをすく ’ oil, oil pastel, pencil on canvas 730×610mm

s+arts (スプラスアーツ)より、さとう陽子個展「すきをすく」の開催をお知らせいたします。

さとう陽子は、絵画、写真、詩、パフォーマンス等の多様な表現活動を通して世界との向き合い方を問い続けている作家です。
各ジャンルの表現を合わせることはせずに、独立した自身の表現方法として成立させ、制作を続けています。本展では、彼女の絵画表現としての新作群を発表いたします。
展示タイトルの「すきをすく」とは、さとうが考えた造語です。 「すき」には、隙、数奇、好き、スキ、また「すく」は漉く、鋤く、梳く、好く、スク、など様々な意味を想像することが出来ます。「日本語は重層的な繊細さをもっています。またこの性質は日本人の時間、空間に対する感性においても同様です。」と語るさとうは、時空間は目に見える構造体(=骨組み)そのものでは無いが、構造体が活きるための欠かせない要素だと言います。そして、「すき」や「すく」という言葉も、この時空間の捉え方に通じているのでは、と考えました。

これまでさとうは、油彩、パステル、エンピツ、メディウム等を加え、その時の想いを幾度もキャンバスに重ねることで形を現し、画面を埋めていくように、主に厚塗りの強弱をつけて表す方法で作品制作を続けてきました。本展では、今までの制作方法から派生して、細部に気を使いながらも俯瞰するように、脱力した[穴}や[破れ]のような減算の要素を画面に入れることで、独自の時空間を表現することに挑戦しています。そこには、重層的な繊細さを感じられる感性こそが、現代社会の対立や軋轢の増大している世界の緩衝材となりえる可能性を秘めている、という、さとうの想いが感じられます。

さとう陽子の作品を前に、彼女が重要視する時空間を、見る者は捉えることが出来るのか、様々な視点から考察できる大変楽しみな展示です。どうぞご高覧のほど、宜しくお願い致します。


さとう陽子 Yoko Sato

1958  東京生まれ
1981  日本大学芸術学部美術学科卒業

個展
2019 s+arts(東京)
   ノハコ(東京)
2018~12, 10~08 Shonandai MY Gallery (東京)(‘17よりShonandai Galleryに改名)
2018, 16, 14, 12, 09, 07, 05, 01, 98, 96, 94, 93  ギャラリー檜(東京)
2012, 10, 08 Galleryジ・アース(神奈川)
2011  gallery 21yo-j(東京)
2011, 07  パーソナルギャラリー地中海(東京)
2009, 1997, 96 GalleryDEN.現代HEIGHTS(東京)
2008, 06, 04, 02, 00  湘南台画廊(神奈川)
2007, 1988, 87 ギャラリーQ(東京)
2003  トキ・アートスペース(東京)
2003, 1992,91,90,89,86 Gアートギャラリー(東京)
2000  かわさきIBM市民文化ギャラリー(神奈川)
1998  かねこ・あーとギャラリー(東京)

グループ展(抜粋)
2018 「dialogue-絵画について」ギャラリー檜(東京)
2017 「Thoughts through Drawings-POINT」Gallery 惺SATORU(東京)
2015 「dialogue-Vol.Ⅲ さとう陽子×稲憲一郎」ギャラリー檜(東京)
   「春韻展」Gallery 工房 親(東京)
2010 「カテゴリア〈視像のゆくえ〉展」ギャラリー檜(東京)
2008 「絵画にみるもの、絵画からみえてくるもの」
    練馬区立美術館・ギャラリー檜(東京)
2007  「Art on Life 生きることの美術」room 2330(東京)
2004  「日本・チェコ国際交流展 VISION」Galerie Kritiku(チェコ)
2003 「第18回平行芸術展〈あざやかの構造〉」小原流会館(東京)
    「セレクション 2003」かねこ・あーとギャラリー(東京)
2001 「塩竃-ブルターニュ芸術交流プロジェクト」塩竃市(宮城)
2000 「平面の試み-2人の場合」かねこ・あーとギャラリー(東京)
1999 「4人の仕事」かねこ・あーとギャラリー(東京)
1998 「さとう陽子×大塚泰子展」Gallery DEN(東京)
   「インナータイド」Imagination Factory OTTO(神奈川)
1995  「distance」ギャラリー檜(東京)
1994  「ENGELUS NOVUS」Garerie Gottfried Hafeman(ドイツ)
1992  「立ち上がるかたち」お茶の水画廊、淡路町画廊(東京)
1988  「現代美術ストリート」横浜市民ギャラリー(神奈川)

アートフェア
2019 Affordable Art Fair Hong Kong(香港/Hong Kong)
2015 Young International Artists Paris(フランス/France)
2011  インド アートフェア(インド/India)
2010 ART OSAKA(大阪/Japan)
2008 ART Singapore 2008(シンガポール/Singapore)
    アジアトップギャラリーホテルアートフェア(東京/Japan)
2007,06 KIAF(韓国/Korea)

その他
2013 短詩集「ペインとペイント」(自費出版)
2003 ホルべインスカラシップ奨学生/Holbein Scholarship