Room 1【Tomiya Kato solo exhibition】
加藤富也 「 環 」ー たまき ー
2020.6.26(Fri) - 7.5(Sun) 会期中無休
12:00 - 19:00(最終日17:00まで)(The last day until 17:00)
*レセプションパーティーはございません。
*今後も急遽展示日程の変更等がある場合がございます。ホームページやSNSをご確認の上、ご来廊下さいますようお願い申し上げます。
【皆様に安心して展示をご覧いただくために】
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*5名以上のグループでの来廊はお断りさせていただきます。また、混雑(5名以上が同時に展示スペースにいる場合等)が発生した場合は、お待ち頂くこともございますのでご了承ください。
ギャラリーでは、こまめな換気、スペースの清掃、スタッフの健康管理、うがい手洗い消毒、マスクの着用の徹底をいたします。
s+arts (スプラスアーツ)より、加藤富也個展「環 - たまき-」の開催をお知らせいたします。
緻密な描写とも見える加藤富也の点描画は、事物の再現ではなく、空間に浮遊する素粒子のような「存在の気配」を抽出して 再構成されています。全ての色彩を混合すると無彩色のグレーとなる中で、様々な色を感じさせるグレーを描くという、自身 の基本表現から生まれる加藤の作品はどれも、一見落ち着いた印象で統一されているように見えます。しかしながら、目の前 に広がる無数の点は、近くで見ればみるほどその鮮やかさが増し、気配を醸し出すための様々な色彩で溢れています。
カラーフィールドペインティングのような抽象絵画からスタートした加藤が点描を始めたのは1990年代中頃。線と面による構 成に自身の表現としての限界を感じていた頃でした。また、日々を取り巻く他者や社会との様々な関係に疑問を抱いていた加 藤は、「人の存在も素粒子の群として見れば、あるエネルギーの流れが漂っているに過ぎず、社会的な存在としての差異など は大した問題ではない」という視点に気がつき、生きることに対して楽な気分になったと語ります。その心境の変化の時期と アボリジニの作品との出会いが重なったことで、加藤の点描への追求はスタートし、その過程で始めた写真作品と併行して制 作を続けています。
本展は、これまで加藤の展示タイトルに必ず現れていた、「素粒子のように」という言葉を取ることで、「環」という言葉を 強調しています。異質に見える存在同士でも、それらを取り巻く様々な物と繋がり、素粒子のエネルギーは浮遊しながら循環 していくのだ、という自身の考えを、制作を通じて再確認できたと言います。自身の理論と表現を発展、拡張しつつ、美術作 品としての豊かさを追求する加藤が今回発表するのは、存在の循環をより強く意識して描かれた作品群です。
「モチーフが何であれ、描かれたものは実は全て抽象であり、「点」の集積に過ぎない」と言う加藤の言葉は、どことなくド ライな印象を受けます。ただ、ここで加藤が意図していることは、何がモチーフかは重要なのではなく、そこに確かに存在す ること、そこに感じられるエネルギーのような気配を捉えることを重要としている点だといえるでしょう。様々なモチーフを 等質に素粒子的なエネルギーの流れとして見ている加藤富也だからこそ描ける、繊細で美しい点の集積です。これを機に是非 ご高覧ください。
加藤富也 Tomiya Kato
1955 神奈川県生まれ
1980 武蔵野美術大学油絵学科卒
個展・グループ展
2020 「環」- たまき - / s+arts (六本木)
2019 「点描画2019 -素粒子のように6-」/ s+arts (六本木)
2018 「点描画2018 -素粒子のように5-」/ Shonandai Gallery(六本木)
2017 Shonandai Gallery 30th Anniversary Exhibition / 湘南台画廊(藤沢)
「点描画2017 -素粒子のように4-」/ Shonandai MY Gallery(六本木)
2016 「点描画2016 -素粒子のように3-」/ Shonandai MY Gallery(六本木)
2015 「点描画2015 -素粒子のように2-」/ Shonandai MY Gallery(六本木)
2014 「点描画2014 -素粒子のように-」/ Shonandai MY Gallery(六本木)
「地表の記憶より3 -素粒子のように、化石のように-」/ ギャラリー檜Plus(京橋)
2012 ギャラリー檜B(京橋)
2011 ギャラリー檜B(京橋)
2009 ギャラリー舫(銀座)
2008 ギャラリー舫(銀座)
2007 ギャラリー檜(銀座)
2005 ギャラリー舫(銀座)
2003~1999 ギャラリー檜(銀座)
2001 湘南台画廊 (藤沢)
1997 湘南台画廊 (藤沢)
1996~95 ギャラリー檜(銀座)
1993 ギャラリー檜(銀座)
1992 湘南台画廊 (藤沢)
1992~83 ギャラリー檜(銀座)
アートフェア
2018 Affordable Art Fair Singapore(シンガポール)/ Shonandai Galleryより
2017 Affordable Art Fair Brussels(ベルギー)/ Shonandai Galleryより
収蔵
沼津市庄司美術館
町田国際版画美術館
平塚市美術館
山梨県立美術館