s+arts Room 1 【Shunsaku Hishikari solo exhibition 】
菱刈俊作 "引き分けのドローイングから“
2019.4.5(Fri) - 4.14(Sun)会期中無休
12:00 - 19:00(最終日17:00まで)(The last day until 17:00)
Reception:4.5(Fri)18:00〜20:00
s+artsより、菱刈俊作個展「引き分けのドローイングから」の開催をお知らせいたします。
菱刈俊作は、新聞紙を用いた集合写真や肖像を作るシリーズと、フォトモンタージュの様に物語性の強い作品等、平面では主にコラージュを中心とした制作、立体では金網を用いた「家」のシリーズ等で知られている作家です。型にはまらずに展開される菱刈のユニークな表現方法は、小作品からインスタレーションまで多岐に渡ります。
「制作において何をどう使うのかは全く自由であるが、そこにある種の制約、不自由さを導入するとどのようなことが起こるのだろうか。」様々な表現方法を続けてきた菱刈が、本展では、本来自由に描くことのできるドローイングに、ある種の「制約」を加えた方法で制作を試みます。大小の正方形、円、三角などが抜かれている定規を用いて幾何形体を選び、図形を組み合わせていくことで形を作っていった後、鉛筆で塗りつぶされた形を下地にコラージュしていくことで、作品としての画面を成立させています。定規を用いることにより、少しの枷(かせ)を加えてドローイングをしていくと、何もなく自由に描く時とは異なり、必然的に進む方向が変化していきます。そこから生まれてくる画面を、「勝つのは難しいが負けもしない、決着の付かない状態」と菱刈は例え、本展タイトルを「引き分けのドローイングから」と題しました。
菱刈の洗練された感覚と技術から構築される作品画面の絶妙な間のバランスや、そこから醸しだされる作品の雰囲気は、実に クラシカルで美しい印象を受けると言っても過言ではありません。昨年開催されたグループ展「非日常的ドローイング展」で 発表したドローイングシリーズから派生した菱刈俊作の新作群を、是非ご高覧ください。
菱刈 俊作 Shunsaku Hishikari
1952 神奈川生まれ
1977 横浜国立大学教育学部美術科卒業
個展 (2010年以降)
2018 「レディーメイド・メモリー2出版記念展」ギャラリー 水・土・木(東京)
2016 「肖像の方法」 Shonandai MY Gallery(東京)
2015 「レディーメイド・メモリー 最後のかくれんぼ・補遺」 Shonandai MY Gallery(東京)
2014 「レディーメイド・メモリー かくれんぼ便り」ギャラリー 水・土・木(東京)
「レディーメイド・メモリー 途中からは犬の算数で」Shonandai MY Gallery(東京)
2012 「レディーメイド・メモリー 出版記念原画展」 ギャラリー晩紅舎(東京)
「ハウス」展 ピンザギャラリー(東京)
「まなざしの庭で」 ギャラリー水・土・木(東京)
2010 「余白の書架、ブックエンドの始まり」 ギャラリー水・土・木(東京)
他多数
グループ展(2000年以降抜粋)
2018 非日常的ドローイング展 / Shonandai Gallery (東京)
2018 Affordable Art Fair (New York) / 出展:Shonandai Gallery
2015 YIA Art Fair (Paris) / 出展:Shonandai Gallery
OLD SONGS NEW SONGS EVA STEYNEN DEVIATION / Belgium
2010 THE LIBRARY『本になった美術』 足利市美術館
2007 『透明な怒り』 岡本太郎とのコラボレーション展示 岡本太郎記念館 (東京)
第10回 岡本太郎現代芸術賞展 (岡本敏子賞) 川崎市岡本太郎美術館 (神奈川)
2004 国際交流基金海外巡回展 ヨーロッパ、アメリカ巡回 (~‘11)
「OUT OF THE ORDINARY / EXTRAORDINARY」:日本の現代写真
2000 第3回昭和シェル石油現代美術賞展 目黒区美術館 東京
第3回岡本太郎記念現代芸術大賞展 (特別賞) / 代々木オリンピックセンター (東京)
他多数
その他
2018 装幀、装画「家づくりをしながら考えたこと」「鉄管橋」「板付け船で街をゆく」
「レディ・メイド メモリー2」出版
2014-13 南海日日新聞連載小説「クラウディライフ」の挿絵担当
2013 「レディ・メイド メモリー」出版
パブリックコレクション
国際交流基金