Room 1

【 Shiori Ichikawa solo exhibition】
市川詩織 “ downtime ”
2022.1.14(Fri) - 1.23(Sun)  会期中無休
12:00-19:00
*最終日17:00まで / The last day until 17:00

*レセプションパーティーはございません。

“ ホットドッグ選手権 “ acrylic on canvas 31.8×41cm 2021

s+arts(スプラスアーツ)より、市川詩織による個展「downtime」の開催をお知らせいたします。

市川詩織は、人間と生き物の間に生まれる問題をモチーフに、シルクスクリーン版画やドローイング、ペインティング、時に立体等、様々な技法で作品を制作しています。
人間の影響を受けて変化していく生き物たちを描くことで、我々が抱える問題を客観的に見出し、また、言葉を持たない生き物の情動を探る時のように、多様な価値観を持って議論し、問題と向き合うことを制作を通じて模索しています。

「夜、日が落ちると、外の景色が夕闇に消え、窓に屋内の様子が反射します。 私は夜が来るたびに、自分の家が何もない暗闇に浮かんでいるような感覚を覚えます。 昼間には外の世界に向いていた意識のベクトルは、窓に反射して自分に向き始め、内面の世界へと心を引き込みます。 そこでは、日々の記憶が延々と反芻しています。 他者が一人、悩んでいる時間というのは、なかなか想像ができぬものに思えます。 その時間とは、体験と学びに基づく、本人だけの公式に満ちた時間です。 その中に他者がいることを想像したとき、私は、自分の周りにある世界が、とても複雑で、 多様な要素を持っていて当たり前のものであったと、再認識します。」--- 市川詩織

展示タイトル「downtime」とは、休止期間や停止期間、または暇な時間、空いた時間などを意味します。本展では、グラフィカルなタ ッチで一見ユーモラスに描かれる市川の生き物たちが、様々に考え、悩み、見つめている作品を軸に展開いたします。「何もしていない 時間。世界の様子や、自分のことを、ただじっと一点を見つめて考える時間。分かりきっていると思っていたものを見直す時間。」市川 の作品に描かれる生き物たちは、そのような時間を鑑賞者に思い出させてくれるでしょう。

市川の作品を前にすると、言語がない生き物たちに対して我々は確かな答えを得ることが出来ないまま、不毛な議論をすることを要される時があります。「その議論は一見無意味に見えますが、議論をするそれぞれの人間のルーツや環境をお互いに知り、認め、一緒に その答えを探していこうという過程を生みます。」と考える市川は、見る者が議論を始めるきっかけを作る装置としての作品を考え、お互いに許し合い認め合う社会の足しになるようにと願い、制作を続けているのです。 これを機に、市川詩織の新作群を是非ご高覧ください。


市川 詩織 Shiori Ichikawa

1993 埼玉県生まれ
2016 東京藝術大学 美術学部 絵画科 油画 卒業
2018 東京藝術大学 大学院美術研究科 絵画専攻 版画研究分野 修了

個展
2023  「news ca(s)t」 s+arts(東京)
    「石の下の倫理」Gallery Soumei-do(東京)
2022   「downtime」 s+arts(東京)
2021 「STAYING PETS」 TAKU SOMETANI GALLERY(東京)
2020 「SLEEPING INSTINCT」 Gallery Soumei-do(東京)
2019 「FUNNY BONE 」TAKU SOMETANI GALLERY (東京)
2018 「Hey Human...( ねえ人間 ...)」 TAGBOAT ( 東京 )
「Shiori ICHIKAWA Drawing show!」 Nezu curry Luckey(東京)

グループ展
2023  「ON PAPER」 TAKU SOMETANI GALLERY(東京)
2022   「Art Fair GINZA」 MITSUKOSHI Ginza by tagboat(東京)
    「ちょっと寄り道しませんか」 Nezu curry Luckey(東京)
    「tagboat Art Fair 2022」 TOKYO PORTCITY TAKESHIBA(東京)
    「ON PAPER」 TAKU SOMETANI GALLERY(東京)
2021 「pause・print・pause」 銀河 101(東京)
「版画のひきだし」東京藝術大学 藝大アートプラザ(東京)
「blooming sensations」 s+arts(東京)
2020 「s+arts summer exhibition」 s+arts(東京)
2019 「Sur and Smile」 s+arts (東京)
2018 「なでたような跡がある」 表参道画廊 ( 東京 )
2017 「Shotai Exhibition」 SO Fine Art Editions(アイルランド)
NEON Gallery, Wroclaw(ポーランド)
Medium Gallery, Bratislava(スロバキア)
「ZURETA / INTERNATIONAL CONTEMPORARY PRINTED ART」上海美術大学(中国) / 東京藝術大学(東京)

受賞
2018 INDEPENDENT TOKYO tagboat 特別賞