Room 2
【 Naoya Ishikawa / Tamako Yamada two person exhibition 】
Progress − 石の時・布の時間 − 石川直也 / 山田珠子
2022.1.14(Fri) - 1.23(Sun)  会期中無休
12:00 - 19:00
*最終日17:00まで / The last day until 17:00
*レセプションパーティーはございません。

共同作品:“ 石の時・布の時間“ 大理石、布、染料

s+arts(スプラスアーツ)より、石川直也と山田珠子による二人展「Progress - 石の時・布の時間 -」の開催をお知らせいたします。

日々石を彫り続ける石川と染色した布を土に埋める山田は、全く異なる素材を扱いつつも、立体作品を主に制作し、どちらも時間の経過を経て削る、腐食する等、物質を減らすという方法を用いる点が共通するように見受けられます。本展では、各両者の作品と共に、コラボレーション作品も発表いたします。石川の石の彫刻に山田の布を施し土に埋め、二つの素材の時間に着目したメイン作品は、変化を経て出来た最終形を展示にて初お披露目する予定です。

石川直也は、主に大理石を用いて彫刻作品を制作している作家です。「彫刻とは何か」という問いに対し、素材と向き合いながら日々その答えを探究しています。「物事には言葉があって、その言葉には境界が曖昧なことが多いように思います。その言葉と言葉の境界にあるものこそ大切で、本質に少し近づけるような気がしています。」と話す石川は、自身の作品をその境界にあるようなものにしたいと願い制作を続けています。今回は、抽象的な彫刻の正面に二次元絵画的表現としての油彩を施した“LINEシリーズ”、手の平に乗るような小さな彫刻の“My Sculptureシリーズ”、彫刻的技法のみで制作した絵画という括りの“彫刻の絵シリーズ”を紹介いたします。

山田珠子は、制作過程で染色した布を土に埋め、微生物によって分解・腐食させた自然布を用いて主に立体作品を制作している作家です。自然や人と繋がっていく手段として制作を続けているという山田は、時間や生命などの果てない廻りに夢中になりながら、生活用品や自然物を使って遊ぶように表現していると自身の制作について語ります。事物が変化する中で生まれる大らかなストーリーを観察し、自然・時間・人・鑑賞者を緩やかに繋げるような表現を心がけています。今回はうろ覚えの夢を布にドローイングし、土に還らせた作品や、壺や動物をかたどった立体作品を発表いたします。

緩やかに流れる石の時と布の時間、それぞれの経過と、それらが交じり合った時に生まれる表現の行方が大変楽しみな展示となりました。これを機に是非ご高覧くださいますようお願い申し上げます。


石川 直也 Naoya Ishikawa

1987 東京生まれ  (現在神奈川県在住)
2010 東京芸術大学 美術学部彫刻科 卒業
2012 東京藝術大学大学院 美術研究科修士課程 彫刻専攻 修了

個展
2015 「石川直也展 ー日常ー」 KANEKO ART TOKYO(東京)

グループ展
2022 「Progress - 石の時・布の時間 -」s+arts(東京)
2021 「図鑑展ワンダーランド」藝大アートプラザ(東京)
「awareness」Gallery Pictor(神奈川)
「Independent Tokyo2021」東京ポートシティ竹芝(タグボート)
審査員特別賞 s+arts 山本 知青賞 / RISE GALLERY 麻生 順一賞 / LEESAYA 李 沙耶賞
「旅展」藝大アートプラザ(東京)

2020 「いりや KOUBO2020」いりや画廊 ( 東京 )
「藝大の猫展」 藝大アートプラザ(東京)
「花と蕾 展」藝大アートプラザ(東京)
「My Sculpture」Gallery Gigi (神奈川)
2019 「おみやげ展」藝大アートプラザ(東京)
石川直也・笠原光咲子 二人展「うつりゆく静物」 Gallery Gigi (神奈川)
「濾過と抽出」MEDELGALLERY SHU(東京)
2018 「大分アジア彫刻展」朝倉文夫記念館 (大分)
石川直也・稲田侑峰 二人展「けはいの景色」 スペース kujira(神奈川)
「壁11㎡の彫刻展」いりや画廊(東京)
2017 「STONE- 表現の原石 -」 FEI ART MUSEUM YOKOHAMA (神奈川)
2016 「三越 × 藝大 夏の芸術祭」日本橋三越本店(東京)
「みつけること・またみつけること」藤沢市アートスペース(神奈川)  
2015 「藤沢今昔まちなかアートめぐり」有田家(神奈川)
「神奈川県美術展」 神奈川県民ホールギャラリー(神奈川) 
2014 「十日町石彫シンポジウム作家展」ギャラリー6坪(新潟)
2013 「Entities」Gallery Gigi (神奈川)
「はじまりの線」いりや画廊 (東京)
2012 「再生の息吹」六本木画廊(東京)
「東京藝術大学修了作品展」東京藝術大学大学美術館 (東京)
2011 「4 minds,4 forms」ギャラリー坂巻 (東京)
2010 「東京藝術大学卒業制作展」東京都美術館(東京)

受賞
2018 大分アジア彫刻展 入選
2015 神奈川県美術展 入選
2012 東京藝術大学修了制作展 東京都知事賞
2010 東京藝術大学卒業制作展 東京都知事賞 安宅賞

Public works
2014 第20回十日町石彫シンポジウム(十日町にしさん公園)
2012 緑化フェア TOKYO (上野公園)
2010 芸術の散歩道(上野公園)


山田 珠子 Tamako Yamada

1993 東京都生まれ
2018 武蔵野美術大学美術学部工芸工業デザイン学科テキスタイル専攻 卒業
2021 東京藝術大学院美術研究科工芸専攻染織領域 修了

個展
2019 「内と外」神田 URATE(東京)
2018 「佄種 -Vauche-」丘の上 APT/ 兒嶋画廊(東京)

グループ展
2022 「Progress - 石の時・布の時間 -」s+arts(東京)
2021 「LOOK INTO THE CURVE」mulch standard(東京)
「s+arts summer exhibition」s+arts(東京)
「残在共鳴 第三章」RITMUS(佐賀)
「東京藝術大学修了作品展」東京藝術大学大学美術館 (東京)
2020 「溶け合う異素材」チニアシツケル(京都)
「Beautiful Miss- 美しき失敗たち。-」チニアシツケル(京都)
2018 「武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科クラフトデザインコース卒業制作展」スパイラルガーデン(東京)