All Room【Hideaki Yamamoto solo exhibition】
山本秀明 "幸福と輪廻“
2021.1.8(Fri) - 1.24(Sun) 火曜休廊
12:00 - 18:00(最終日17:00まで)(The last day until 17:00)

*レセプションパーティーはございません。
*今後も急遽展示日程の変更等がある場合がございます。ホームページやSNSをご確認の上、ご来廊下さいますようお願い申し上げます。

“ Lucky clover ” 松、松ヤニ、蜜蝋、柿渋、顔料 50.5×49.5×4cm 2020

s+arts(スプラスアーツ)より、2021年の幕開けといたしまして、山本秀明 個展「幸福と輪廻」の開催をご案内申し上げます。

「自分自身の地層を作る。」と語る山本秀明は、豊かな自然の中で木と対峙しながら作品を制作している作家です。独自の手法により形成される作品は、観る者が吸い込まれるようなその存在感で多くの人々を魅了し、これまでに約15カ国の個人や企業に作品が渡る実績を持ち、国内外で高い評価を得ています。

山本の作品の特異性は、無垢の木塊を彫り削るのではなく、3~4cm角の松の角材を接着して積み重ね、面を作るところから始まります。それをユニットにしてラフな形を立ち上げ、表面をチェーンソーや丸鋸で削り出していきます。数え切れないほどの線を刻んだ後、松の樹脂や柿のタンニン等を用い、昔から日本で使われる手法で木を保護します。綿密に計算した上で構築されていく角材の束が、熟練された技術と研ぎ澄まされた感覚により削られ、新しい形が生まれてくるその様は、荒々しさと繊細さが混じり合い、大変美しい過程だと言えるでしょう。

幼少期から地層に興味を持ち、縄文土器、化石等の発掘や、断層のでき方をずっと眺めては過去の物や事に思いを馳せる時を過ごしてきた山本は、木を素材として作品創りを始めた時、その頃の感覚が原点となって影響し、形となって現れてきたと言います。歴史や時間、生命感を強く感じたことから、角材を積み重ね、質感を出すために丹念に削ることで地層を連想させ、降り積もる時間の経過を表現しているのです。

本展「幸福と輪廻」では、近年山本が特に関心を抱いている、人の生き方の柔軟性や軽やかさを意識して展示を構成いたします。

「長い事制作にたずさわっていると、作家の制作姿勢は頭でっかちであったり、狭い物事の考えであったりして、開放感の乏しいものになりがちのようです。単純でもっと自由な考えを持って生きてみたい。制作もそのようになり得ないかと、日常の生活の中で、出会ったり、考えたりして出てきたものものが、具体的な四つ葉のクローバー(幸福)であり、自分の周辺の全ての物事は廻っていると感じた事(輪廻)です。」- 山本秀明

ギャラリーの壁面一杯に広がるインスタレーションや、自立型の立体作品等も久々に発表いたします。これまでの山本作品に見られるような、圧倒的なエネルギーを内包しながらも静かに佇むような印象を受ける作品と、新たにそのもの自体がエネルギーとなり軽やかに浮遊しているかのような印象を受ける作品の両方が混じり合い、見応えのある展示となっております。これを機に、山本秀明の新作展を是非ご高覧頂けますようお願い申し上げます。


山本 秀明 Hideaki Yamamoto

1950 北海道松前生まれ
1975 横浜国立大学美術科卒業

個展(抜粋)
2021 「幸福と輪廻」 s+arts(東京)
2020 「Eternity」s+arts(東京)
2019 s+arts(東京)
2016 ART STAGE Singapore(シンガポール)
2015 ART STAGE Singapore(シンガポール)
2015 ‘14 ‘12’10’09 ‘08 Shonandai MY Gallery(東京)
2009 ‘06 Gallery Amano(山梨)
2009 ‘06 ギャラリー舫(東京)
2008 ‘07 ‘05 ‘04 ‘03 ‘01 ‘97 スペース行樹(神奈川)
2007 ‘03 ‘02 ‘99 ‘98 ‘97 ‘96 かねこ・あーとギャラリー(東京)
2006 かわさきIBM市民文化ギャラリー(神奈川)
2005 ギャラリーヒラワタ(神奈川)
2000 ギャラリー大黒屋 黒磯(栃木)

グループ展(抜粋)
2018 「MY ap.pr」Shonandai Gallery(東京)
   「非日常的ドローイング展 Part.1」Shonandai Gallery(東京)
2017 ‘15 ‘13 「MY ap.pr」Shonandai MY Gallery(東京)
2006 ‘05 SHIBUSE(上海、中国)
2004 第8回 KAJIMA 彫刻コンクール(東京、大阪)
2003 現代日本彫刻展(山口)
2000 倉敷まちかどの彫刻展(岡山)
   現代日本美術展(東京)
1999 ‘97 すどう美術館(東京)

アートフェア
2019 ‘18 ‘17 Affordable Art Fair Hong Kong(香港)
2019    アートフェア東京(東京)
2018 ‘17 Affordable Art Fair Brussels(ブリュッセル)
2017    Affordable Art Fair Singapore Spring&Autumn(シンガポール)
      Art Expo Malaysia Plus(マレーシア)
2017 ‘16 ‘15 ‘14 ‘13 Art Kaohsiung(高雄、台湾)
2016 ‘15 Art Stage Singapore(シンガポール)
2016 ‘15 Affordable Art Fair Singapore(シンガポール)
2016    Art Stage Jakarta(ジャカルタ)
     Affordable Art Fair NYC(ニューヨーク)
2015   YIA Art Fair(パリ)
     ART MONACO(モナコ)
2014 ‘13 Off Art Fair(ブリュッセル)
2014    Asia Contemorary Art Show(香港)
2014 ‘13 ‘08 Art Taipei(台北、台湾)
2012    New City Art Fair(ニューヨーク)
     Hong Kong Contemporary(香港)
2011 ‘09 India Art Summit(インド)
2011 ‘07 ‘06 ‘05 KIAF(韓国)
2010 ‘09 kunStart(イタリア)
2010 ‘08 Art Singapore(シンガポール)

パブリックコレクション
INAKAYA SKY DINING LTD(香港)
塚崎整形クリニック(長崎)
公立阿伎留病院(東京)
叙々苑(東京) 
上海文化基金会(上海、中国)