s+arts Room 1 【cobird solo exhibition】
cobird “ ビーフ “
2019.9.20(Fri) - 9.29(Sun) 会期中無休
12:00 - 19:00(最終日17:00まで)(The last day until 17:00)
Reception:2019.9.20(Fri) 18:00〜20:00
s+arts(スプラスアーツ)より、cobird (コバード) 個展「ビーフ」の開催をお知らせいたします。
美術には物理と精神の間(はざま)を捉える力が与えられていると語るcobirdは、紙に印刷されたイメージを縦横の短冊状にカッターで切り刻み、接着剤を使わず手作業で織物の組織のように、1本ずつ交互に差込み作品を制作します。縦糸と横糸を時間と空間に置き換え、主にインターネットや雑誌、書籍、動画からサンプリングしたイメージを作家自身が織りあげていくことで、現代社会における美の本質や力強さを追求している作家です。時間や空間を飛び越え、増殖し、本来の意味や意義は薄れ、不条理な状態で遭遇する素材としてのイメージは、cobirdの独自のリサーチと視点によって見つけ出され、丁寧に手を加えることにより、新たな意味が吹き込まれ、作品としての意味を成すのです。
近年cobirdは精力的にアーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加し、昨年からは、太陽光を使用するサイアノタイプという古典的な写真複写方法を用いて、サイトスペシフィックな作品や特定の時間をルールにした作品など、時間と空間をテーマに置き、作品制作に取り組んでいます。その制作過程から派生し、サイアノタイプを媒体とした、その土地の人とのコミュニケーションについても深く興味を抱くようになりました。
本展では、“相対性”(他との関係にある性質)をテーマに新たなアプローチを試みます。それは、作品制作の一部をワークショップで募った参加者=「他者」に委ね、作品を通じて関係を構築するということです。本来サイアノタイプは必要な青色の濃さを光量に合わせて時間を計測しながら露光し焼き上げますが、cobirdの行ったワークショップでは、参加者はあえて時計を使わず、指定された分数を体内時計や状況判断のみで測り、サイアノタイプを焼き上げました。参加者が作り出した素材とcobird自身が通常通り正確に時計で計測した2つの素材を組み合わせた新しいコラージュ作品「Ghost in the Clock」シリーズを中心に、自と他の間にある関係を探る作品群の発表をいたします。
「人間の精神の核にある要素が表現したい」と語るcobirdの制作に対する試みは、ヒップホップにおける「ビーフ」のように、他者とのコミュニケーションがあってこそ生まれる相対性の中に、普遍的な本質を見出そうとしているようにも見受けられます。
新しい表現に取り組むcobirdの新作展を、是非ご高覧いただきますようお願い申し上げます。
<ワークショプ協力> ゲストハウス田家(DENCHI)
cobird(コバード)
1977 神奈川県生まれ 山梨県西湖在住
2000 玉川大学文学部デザイン科卒業
個展
2019 「ビーフ」 s+arts (東京)
2018 「時と場合」ギャラリー月極 (東京)
2017 「氣配」AIRonomichi 光明寺會館スタジオ (広島)
グループ展
2018 「Composition」Shonandai Gallery (東京)
2017 「Melt」APARTMENT HOTEL SHINJUKU (東京)
2016 「コレクターとコレクション」anoano GALLERY(東京)
「"solos" APARTMENT vol.2」APARTMENT HOTEL SHINJUKU (東京)
AIRonomichi 光明寺會館 (広島)
「Paint it black」 ギャラリーアートグラフ (東京)
2015 「アートで部屋を飾る展」 ギャラリーアートグラフ (東京)
「SICF#16」 出展 (東京)
「タグボートアワード入選展」 世田谷ものづくり学校 (東京)
2014 「第50回 神奈川県美術展」神奈川県民ホールギャラリー (横浜)
「TAGBOAT ART FES」出展 大本山 増上寺 (東京)
ファッションブランド合同展示会「AUGUST-PRESENTATION,MAHORAMA STUFF」nookstore (東京)
2013 「GEISAI#19」 出展 都立産業貿易センター台東館 (東京)
2011 「ワンダーウォール入選者展」 東京都現代美術館 (東京)
2010 「The Pray Ground」 VICE VERSA (福岡)
2007 「The Royal House」 MONKEY GALLERY (東京)