Room 1【AGOPAN solo exhibition】
あごぱん “ 神々の水遊び “
2021.4.16(Fri) - 4.25(Sun) 会期中無休
12:00 - 19:00(最終日17:00まで)(The last day until 17:00)
*レセプションパーティーはございません。
s+arts (スプラスアーツ)より、パンダ絵師あごぱん個展「神々の水遊び」の開催をお知らせいたします。
様々なパンダとそれを取り巻く出来事を、豊かな色彩と独特の構図で大胆に表現するあごぱん。独自のタッチとユーモラスでポップ な表現から、近年アジアを中心に国内外で人気を高めている作家です。人物の姿で描くと生々しい事象も、「かわいい」「免罪符的」な 動物と捉えるパンダの姿に変換して表現することで、観る者が受け入れ易く、強いては表向きの姿にだまされ易い「人の目の不確かさ」 に気付くことができるかもしれない、という想いから制作を続けています。
2020年は、新型コロナウィルスによって人類の歴史と記憶に強く残る年となりました。発覚から1年以上経った現在も尚、その脅威は 収まることを知りません。我々の生活様式も変化し、以前よりも手洗い、うがい、消毒の欠かせない日々を送ることになりました。その せいか、季節の変わり目に風邪を引いたり体調を崩したりすることが、実は昨年は無かったという人も、少なくはないでしょう。
手洗いをしながら、「この蛇口から出る水は本当に神さま仏さまだなぁ…。」と思うようになったとあごぱんは話します。例えば、神社 仏閣巡りをする際にまず手を潔めるものは水であり、ウィルスを洗い流すものもやはり水です。昔の人々も、水で手を潔めることで、鬼 や邪、穢れを祓うという意識を持っていた事実があり、それはコロナのような疫病に有効な手立てであることを無意識のうちに行なっ ていたことになると言えるでしょう。
本展のメインとなる作品「飛瀧権現曼荼羅 (ひろうごんげんまんだら)」は、昨年11月に和歌山県熊野三山、那智の滝をメインの目的に 旅をした事から着想を得たものです。本来あごぱんが5月に予定していた旅でしたがコロナで行けず、悩んだ末、少し落ち着いてきた 11月に実行した旅でした。熊野詣では、古来、蘇りの旅と言われ、極楽往生の予行演習のような意味合いがありました。黄泉の国へ行 き、生まれ変わって現世に戻るイメージで旅をするのです。熊野詣でを解説する熊野比丘尼(くまのびくに)などが、那智参詣曼荼羅や、 熊野勧進十界曼荼羅という大きな絵を持って全国各地をまわり、熊野詣でをする事のご利益を説いたと言われています。この那智参 詣曼荼羅と、熊野勧進十界曼荼羅が、本作品が生まれる大きなヒントとなりました。
もともと神社仏閣巡りが好きなあごぱんですが、そこまでして熊野詣でに行きたかった理由を、潔めの水に触れ、無意識に単純に穢 れを祓いたかったからなのではないかと彼は振り返ります。
「コロナウィルスは、人間の嫌な部分をこれでもかというくらいに浮かび上がらせ、我々の世界が、いかに脆い砂上の楼閣かということ に気づかせてくれました。人と人との疑心暗鬼、マスクの買い占め、食品の買い占め、言われなき誹謗中傷、政治の無策、弱いものが救 われない社会。目に見えない何かに怯える人間の小ささを分からせてくれました。ある意味戦争のような、目に見える地獄を出現させ たのです。コロナの騒動は数年後には収まるかもしれませんが、驕りたかぶった人類へのこの強烈な警告は、胸に刻まなければなら ないでしょう。この(もちろん私を含め)驕りたかぶった、愚かで救いようがないけれど、どこか憎めない、愛すべき人間たちをパンダの 姿に置き換えていつも描いているわけです。」---あごぱん
邪気祓いの意も込めた潔めの水や龍と、七福神のような、ある意味で人間の望む欲望丸出しの神々を交え、欲深い人間の面白さがコ ミカルに描かれています。時代の今を、パンダ達の姿に包み表現している、あごぱんの新作展を是非ご高覧くださいますようお願い申 し上げます。
パンダ絵師あごぱん pandapainter AGOPAN
1979 鹿児島生まれ
2002 鹿児島大学教育学部 学校教育教員養成課程社会科 卒業
個展
2021 「神々の水遊び」 s+arts(東京)
2020 「時の盆栽、都市の盆栽」文房堂 Gallery Cafe(東京)
「時代を描く ~時の盆栽~」s+arts (東京)
2019 「時代を描く」ホワイトギャラリー(鹿児島)
「映画のパンダ的調理法」s+arts (東京)
2018 「映画のパンダ的調理法」ホワイトギャラリー(鹿児島)
「パンダ的解釈銀幕之図」ヒロ画廊(和歌山)
「パンダは回る」Shonandai Gallery(東京)
2017 「パンダの森」 鹿児島県立現代美術館 霧島アートの森 (鹿児島)
「パンダは回る」ホワイトギャラリー(鹿児島)
「当機は間も無く離陸します。」Shonandai MY Gallery(東京)
2016 「パンダ的解釈上州之図」ギャラリースペースM(群馬)
「当機は間も無く離陸します。」ホワイトギャラリー(鹿児島)
「神輿を担ぐ」Shonandai MY Gallery (東京)
2015 「パンダの激流」Shonandai MY Gallery (東京)
2014 「パンダの激流」ホワイトギャラリー(鹿児島)
「パンダ・ハンドレッド」 U1SPACE(鹿児島)
「オンセンシティ」Shonandai MY Gallery (東京)
2013 「パンダ的解釈万国博覧之図」ギャラリートリニティ(東京)
2012 「パンダ的解釈北斎之図」ホワイトギャラリー(鹿児島)
「北斎パン画」U1SPACE(鹿児島)
「パンダ的解釈富嶽三十六景」ギャラリートリニティ(東京)
2011 「パンダ的解釈銀幕之図」ギャラリートリニティ(東京)
「パンダ的解釈銀幕之図」石蔵シアター編U1SPACE(鹿児島)
「パンダ的解釈銀幕之図」ホワイトギャラリー(鹿児島)
2010 「あごぱん作品展」 マルヤガーデンズ(鹿児島)
2008 「文豪パンダとパンダ絵師」 &ʼs gallery(大阪)
2006 「パンダ・バンド展」 the blue bird tea room (鹿児島)
グループ展
2019 Affordable Art Fair Hong Kong(香港) / 出展:Shonandai Gallery
2018 Affordable Art Fair Hong Kong(香港) / 出展:Shonandai Gallery
2017 「Shonandai MY Gallery 開廊10周年記念展」 Shonandai Gallery(東京)
Affordable Art Fair Hong Kong(香港)/ 出展:Shonandai Gallery
YOUNG ART TAIPEI(台湾)/ 出展:Shonandai Gallery
2016 YOUNG ART TAIPEI(台湾) / 出展:Shonandai Gallery
2015 ART KAOHSIUNG(台湾) / 出展:Shonandai Gallery
リキテックスアートプライズ 準グランプリ展(東京)
2014 Asia Contemporary Art Show (香港)
2013 「MY Way 2013」 Shonandai MY Gallery (東京)
2011 unbleached展Vol.7 ギャラリートリニティ(東京)
2010 画楽舎「counts」展 マルヤガーデンズ(鹿児島)
YOUNG ARTISTS JAPAN Vol.3 (東京)
マルシェ・PANDAの作家たち展「パンダの鋳金」マルヤガーデンズ(鹿児島)
マルシェ・PANDA展 in リノベーションマンション
デザイン百覧会 鹿児島県民交流センター(鹿児島)
2009 画楽舎展09 錦江高原ホテル (鹿児島)
百枚展 (鹿児島)
2008 画楽舎展08 天文館画廊(鹿児島)
2007 サツマノリュウとオオスミノパンダ展 the bluebird tea room (鹿児島)
2005 ART MARKET受賞者展 キャパルボアートギャラリー(鹿児島)
受賞歴
2014 リキテックスアートプライズ 準グランプリ
2010 U1 SPACEイラストレーションファイルコンペ 大賞 (唐仁原教久賞)
ART MARKET Vol.15 スカウト審査賞 (マルヤガーデンズ賞)
第11回インターナショナル・イラストレーション・コンペティション
ベスト・イン・キャラクター賞(日本イラストレーター 協会主催)
鹿児島デザイン百覧会来場者投票 3位
2009 ART MARKET Vol.12 スカウト審査賞(南日本新聞フェリア賞)
KTSナマイキボイスART MARKET Vol.12 グランプリ
2008 ART MARKET Vol.11 準グランプリ
2006 ART MARKET Vol.8 スカウト審査賞(the blue bird tea room賞)
2005 ART MARKET Vol.7 第三位
2004 ART MARKET Vol.6 審査員特別賞(大寺聡賞)